木のまな板界最高の抗菌力と名高い『青森ヒバのまな板』で料理が少しだけ楽しくなる!!

一枚一枚職人が手作りした青森ヒバ製のまな板。
私は毎日自炊をしていますが、特に料理が上手いわけでもなく好きなわけでもなく、なので上達もせず。
そんな私が山田工業所の中華鍋とセットで買ったのが青森ヒバで作られたまな板です。

建前レビュー

木のまな板の良い所

皆さんはどんなまな板を使っていらっしゃいますか?
私はプラスチック製を使っていましたが、使っていくうちに表面が汚くなってしまったのでホームセンターで安い木製の物を買いました。

その安い木製もダメになってしまったのですが……

まな板選びでまず悩むのが何製の物にするかです。
最近は色々な素材でできたまな板があって、どれがいいのか迷いますよね。
木製、プラスチック製、ガラス製、ゴム製など。

私は色々調べた結果、木製を選びました。
木製のまな板の良いところは
・包丁との相性が良い
・料理前に水で湿らすことで食材の匂いがうつらなくなる
・ダメになっても削れば新品のようになる
・天然素材なので安心
・音が気持ちいい

この中でも「包丁との相性」と「天然素材」という部分がポイントでした。

木製がよい最大のポイント

以前使っていた木製のまな板は4年ほど使用していたのですが、使い方が悪かったのか木が腐ってしまい指で触るとポロポロ木屑が出たり、表面の中央部分が窪んでしまい、そこに水が溜まるようになって更に腐っての悪循環。

ここまで酷い状況になることは普通はないでしょうが、どんなまな板を使っていても包丁で食材を切るごとにどんな素材のまな板も消耗していきます。
あ、ガラス製はそんなことはないかもしれませんね。

多かれ少なかれ、包丁によってまな板は削られていきます。
では削られたまな板のカスはいったいどこへ行くのでしょう?

まな板表面に残るものもあれば、切った食材にくっつくものもありますよね。
食材にくっつけば自然と私達の口の中に入ります。
極わずかな量とはいえ、どうせ口に入るのならプラスチックやゴムよりも木製の方がいいですよね。

そしてまな板は包丁とセットで使用するものです。
どんなに良い包丁を使っていても、併せて使用するまな板が悪いと包丁の能力を引き出すことができないどころか、刃こぼれの原因になります。
特にガラス製のまな板は衛生的には最高ですが、包丁にとっては最悪です。

包丁との相性がよいのは木製のまな板で、刃物屋さんがお客さんにお勧めするまな板はやはり木製が多いようです。

衛生的に大丈夫なの?

残念ながら木製のまな板は他の素材のまな板に比べて衛生面では劣ります。
もちろん「木製=汚い」というわけではありません。
正しい使い方をしていればどのまな板も衛生的に使えます。

しかしその正しい使い方という点で、木製は他のまな板に比べて少しだけ手間が掛かったり、他のまな板より除菌や殺菌方法が面倒だったりします。

そういう意味で、衛生面では手軽に除菌や漂白ができるガラス製やプラスチック製が秀でています。

衛生面で最強の青森ヒバ

木製まな板唯一の弱点ともいえるのが衛生面。
しかしその弱点を素材が克服してくれるとしたら……それは最高のまな板になります。

それを実現したのが『青森ヒバ』です。

青森ヒバとはその名のとおり、全体の8割が青森に分布している樹です。
秋田スギ、木曽ヒノキと並び日本三大美林の一つでもあります。

青森ヒバは高強度かつ高耐水性であるので湿気に対して非常に強い性質を持っています。
さらに天然の抗菌成分「ヒノキチオール」を含んでいることによって高い防虫・防カビ・抗菌性能も持っています。

こういった性能があるので古くから寺社の建築材として使用されてきたという歴史があります。
こんな高性能な樹によって作られるまな板。
木製の良いところを持ちながら、弱点であった衛生面を克服。

これが最強の木製まな板です。

値段は若干お高い

青森ヒバは国が保護管理する国有林です。
なのでなかなか手に入らない木材なのに加え、成長しきるまでに200~300年ほどかかる成長の遅い樹であります。

現在は住宅や家具などに使われているのですが、そこで端材が廃材として捨てられています。
そこでこの廃材をうまく利用しようということで青森ヒバのまな板作りが始まりました。

まな板は一個ずつ手作業で作っています。
廃材とはいえ非常に貴重な青森ヒバを使用していることと、手作業で作っているということで一般のまな板よりも少しだけ値段が高いように感じます。

私が購入した縦240×横400×厚さ25(mm)の『青森ヒバまな板(大)』は4,725円でした。

同程度の大きさのまな板で1,000円しないものもありますので、決して安くはありません。

お手入れ方法

木製のまな板に共通したお手入れ方法。

使用前はまな板全体を水で濡らします。表だけでなく裏も側面も。
これによりまな板が反ることを防ぎます。

使用後は水で良く洗って乾かします。
特に肉などを切った場合、お湯で洗うとたんぱく質が固まって汚れが落ちにくくなるので、水で綺麗に洗ってください。

殺菌消毒するときは、市販の殺菌洗剤などは洗剤を付着させたままにするタイプが多いですが、これを木製のものに使うと黒ずみの原因になる可能性があります。
木製のまな板は熱湯をかけて殺菌消毒しましょう。
熱湯をかけるときは必ずまな板を水で洗ってから行ってください。
汚れが残っているうちに熱湯をかけると、たんぱく質などが固まってしまいます。

基本的には洗って乾燥させていれば特に問題はありません。

本音レビュー

実際に使って困ったこと

購入当初非常に困ったことがありました。

クチコミなどである程度覚悟はしていたのですが……ヒバの香りの存在感がなかなかすごいです。
この匂いが好きな人にとってはなんら気にならないかと思いますが、私はちょっと……
香り自体が臭いとか言うわけではないのですが、料理中はヒバの香りがしてくるし、食事中も手についたのか食材についたのか、それともキッチンから香ってくるのか、どうも匂いが気になってしまいます。

これだけがこのまな板で唯一残念な点でしたが、香りは1ヶ月程度でなくなり現在は全く非の打ち所のないまな板となりました。

購入してから4年経った現在も、現役で活躍してくれていますが、ひび割れたりだとか、腐り始めたりなどの問題は一切ありません。
プラスチック製の薄いまな板もあるのですが、やはり使用感は雲泥の差。
プラスチックはその薄さもあり、包丁の一太刀一太刀が不快で大きな音を上げ、安定感も悪いのに対し、木製で厚みのある青森ヒバのまな板は包丁の音も優しく、安定感も抜群。

総評

2013年に4725円で購入した青森ヒバのまな板。
この買い物は大正解でした。

何年も使用できるものなので、4725円というまな板にしては高い値段も、今となっては全く気になりません。
最初の1カ月だけ匂いに耐えれる方であれば、オススメしたい一品です。