コナミスポーツの『エアロバイクai』は自宅用エアロバイクの最高峰

KONAMIと言えば私の中ではゲーム会社というイメージが非常に強いのですが、ショッピングモールなどに行くとKONAMIのスポーツクラブが入っていたりしますよね。
ゲームとスポーツを両立する企業のコナミさんのエアロバイク、それが『エアロバイクai』で、定価はなんと170,000円です。
1万7千円ではありません、17万円です。

もともとはコナミ社の製品ではないのですが……その辺りも解説しつつ、レビューしていきます。

建前レビュー

開発は「コンビウェルネス」

株式会社コンビという会社はご存知でしょうか。

ベビーカーやチャイルドシートといった赤ちゃん関連の製品を扱っている会社で有名です。
我が家もチャイルドシートを買うときにコンビ社の物は候補に上がっていました。

現在では主にベビー用品の製品が主力であるコンビですが、設立当初は医療機械などを扱う会社でした。
その後、哺乳瓶やおまる、食器やベビーカーなどを扱うようになり、1982年には健康機器を扱うようになり、その2年後の1984年にエアロバイクが製造開始となりました。

そして時は流れ2001年にエアロバイクなどを扱う「コンビウェルネス株式会社」を立ち上げました。
この年に開発されたのが「エアロバイクai」です。

そして2006年。
コナミがコンビウエルネスの株を100%取得し、コンビウェルネスはコナミの一部となりました。 こういった経緯があり、エアロバイクaiはコナミの製品となっております。

そしてもう一つ驚きなのが、「エアロバイク」という単語。
これはなんとコンビウェルネス社が作り、商標登録した商品名なんですって。

つまりエアロバイク=ウェルネス社の物=コナミの物ということなんですね。
他にもテトラポッドやタバスコ、キャタピラーなんかあります。
波消しブロック、ペパーソース、無限軌道が一般名称です。

健康機器メーカーが開発した物なんです

健康機器やフィットネス機器の分野に進出していたコンビ社が、長年の技術とノウハウを凝縮させ、家庭用としても業務用としても使えるエアロバイクを作りだしました。
それが『エアロバイクai』なのです。

エアロバイクaiには、使う人の年齢・体型・性別などの様々な条件に合わせた有酸素運動を実現できる機能を搭載しています。

実際に使ってみます

初めて使うときは年齢や性別などの個人データを入力します。
データは最大4人分登録できますので、ご家族や恋人、愛人といった方が使うときも安心。

エアロバイクaiは4つのトレーニングコースが選択できます。
1.体力テスト
指示に従って9分間こぎ続け、体力評価を10段階で出してくれます。

2.減量トレーニング
基礎体力作り用の軽めのメニューです。

3.脈拍設定トレーニング
目標脈拍を設定して負荷をかけたトレーニングメニューです。

4.フリートレーニグ
時間も負荷も自由自在。

どれも基本的には自転車をこぐだけです。
私は最初に1の体力テストをやりましたが、それ以降はずっと4のフリートレーニングにしています。
脈拍は耳にセンサーを取り付けて運動中は常に測定されます。

負荷をかけ過ぎて脈拍が大幅に上がり危険だと判断されると、自動的にトレーニグが強制終了される安全設計です。

超静か

エアロバイクを選ぶ際に重要なポイントの一つが騒音です。
物によってはとんでもなくうるさい物もあります。

エアロバイクの騒音の原因はペダリング時の回転音と、ペダルに負荷をかける方式です。
負荷なしでペダリングの回転音がうるさい物は、駆動部分がチェーン式になっているものが大半です。
このチェーンの部分がベルト駆動になっているものはとても静かです。

ペダルに負荷をかける方式でも騒音が変化します。
大まかに負荷をかける方式はエアロバイクにはベルト式、マグネット式、電磁式、摩擦式の4種類あります。

この中でうるさいのがベルト式。
しかもベルトが切れてしまって使い物にならなくなることも頻繁にあるので、ベルト式だけは買わないようにしてください。

さきほどの駆動部分のベルトと、負荷方式がベルト式なのは全く別の箇所の話です。

駆動部分はベルトで、負荷部分はベルト以外になっているものがとても静かなエアロバイクです。
エアロバイクaiは駆動部分がベルト駆動で、負荷方式は電磁ブレーキです。
静かな条件が揃っています。

実際使ってみると……確かに静かです。
テレビの音や話し声、扇風機の音よりも小さいです。
この程度の音なら夜の使用もまったく問題ないと思います。

むしろピッチ音やキー入力音がでかい

どれほどのペースでペダルをこげばいいのか、指定した時間にアラームを鳴らすなどと言った時に、ピー音がなります。
とくにペダリングペースをしらせるピッチ音は「ピッピッピッピッピ……」と、こいでいる間鳴りっぱです。
これが少々音が大きく、エアロバイクaiで近所迷惑になるとすればこの音です。

無機質な機械音が一定感覚で鳴るので、何の音か分からない近隣住民にとっては非常に気になり耳障りになるかと思います。
もちろんこの音は設定でOFFにできまので大した問題にはなりません。

かなりの汗が出ます

トレーニング中は液晶画面に現在の消費カロリーや、走行距離、脈拍数などが表示されます。
他にも消費カロリーを食べ物で表示したり、脈拍と負荷の関係性をリアルタイムでグラフに表示してくれたりします。

トレーニング中はペダリングの早さを「遅い・適正・速い」の三段階で表示されますので、適正の部分に合わせてこぐように意識します。
最初は全く問題なく、むしろ普通にこいでいるつもりでも「速い」になってしまいますが、負荷を上げていくと適正を維持するのが非常に辛くなります。
まるでずっと坂道を登り続けているような感覚です。

すると次第に心拍数は上がり、体からは汗が沢山でてきます。
まさに「トレーニングしてる感」を存分に味わえます。

あまり無理な負荷をかけ過ぎて脈拍数が上限脈拍数を超えてしまうと、「脈拍上限エラー」となり、トレーニングは中断されクールダウンモードに強制突入します。
無理はいけないということですね。

トレーニング結果では、消費カロリーの他にも「脂肪換算量」も表示されます。
知りたい情報は大抵のことは表示されて非常にわかりやすいです。

本体の概要

家庭でエアロバイクを購入する際にネックになるのが大きさです。
エアロバイクaiは約1畳分のスペースを必要とします。

折りたたみなどはできませんので、購入したらずーっと1畳分のスペースはエアロバイクが居座ることになります。
そして本体重量は約40kg。
配達してくれるドライバーさんの苦労がうかがい知れます。

本体前部にキャスターが装備されていますので、移動する場合は後部を持ち上げて移動させます。
段差がない限りは軽々移動可能です。

ハンドル部分は4段階で角度を変更することが出来ます。
私は床と平行状態にしてipadを置いて動画を見ながらこいでます。

サドルも高さ調整ができます。
適応身長は140cm~180センチだそうです。

別売りのケーブル(RS232Cケーブル)を使えばパソコンと接続して走行データをパソコンに取り込むことも出来ますが、私は使いません。

エアロバイクの必要性

運動不足解消やダイエットのためなど、エアロバイクに興味が湧く理由は色々ありますが、果たして本当にエアロバイクって必要なものなのでしょうか?

私はエアロバイクを買うか、自転車で普通にサイクリングダイエットするかで悩みました。
特にエアロバイクaiは場所もお金も結構掛かってしまうので、かなり悩みました。

私が購入する決め手となったのは2013年12月から施行された道路交通法の改正です。
この改正は近年社会問題になってきた自転車の交通ルールに関してのもので、左側通行しないと3カ月以下の懲役または5万円以下の罰金になるというものです。

他にも歩道はダメとか、ライト点けなさいとか、そういった部分も関わってくるとかこないとかをテレビで放送していまして、別に無謀な運転や危険な運転はするつもりなんてないですけれど……

例えば家の前の道が中央分離帯のある片側1車線で、自分は家を出て右に行きたいとした時に、そのまま歩道を逆走していくのが普通だけど、道路交通法的にはまずは左に向かって走行し、その後交差点をわたって反対車線に移ってから目的地へ向かう……
みたいなことをしないと違反の対象になってしまうのかな?とかそんなことを考えていたら、なんだか自転車乗るのがとても憂鬱になってきてしまいました。

目的地があるわけでなくダイエットのためなので、それなりの長時間の運転になるわけなので、もしかしたら事故に合う可能性だって出てきます。
雨の日はできないですし、風の強い日も避けたいですし。

やはり最近は自転車の事故って非常に多くなってきてますし、自分が被害者になるだけでなく加害者になってしまうことだってありえます。
ダイエットのために自転車運転してて、他人を怪我させてしまった……こういったことを考えると、エアロバイクというのは決して悪くない選択なのかなっと考え、購入するに至りました。

価格に見合う価値があるのか?

エアロバイクはai以外にもいろいろな会社から発売しています。
中には1万円を切る物も珍しくありません。
その中であえて定価17万円のエアロバイクaiを買う意味はどこにあるのでしょうか。

17万円と言えば、安い中古車なら買えてしまうレベルです。
ペダルを踏むだけで移動できる機械と、いくらペダルをこぎ続けても一歩も前進しない機械が似たようなお値段というのは、いささか不思議な世界な気も致します。

手ごろな価格のエアロバイクで有名な会社といえば「アルインコ社」かと思われます。
2014年8月現在でamazonのエアロバイク部門の人気1位、2位はアルインコ社の製品です。
価格も1万円~2万円の間で購入できるというお手軽さもあって、非常に人気が高いようです。

私自身も最初に買おうと思っていたのはアルインコ社の製品でした。
理由はやはり安さ。

そこでアルインコ社のエアロバイクのクチコミなどをみてどれにしようか決めようと思ったのですが、あるレビューが目に付きました。

それは一人だけがそういう感想なのではなく、何人もの人が口を揃えるようにレビューしていました。

「音が静かなのは最初だけ」
「半年しないで壊れて粗大ゴミになった」

アルインコ製の物に関しては耐久力に若干難があるようなレビューが多いのです。
まぁこれが価格1万円台のエアロバイクの限界なのかもしれません。

「壊れたら捨て→安い新しいのを買う」という消耗品感覚で使うのがこの価格帯の賢い使い方なのでしょう。
こういったある種の先進国的な使い方もありかな~なんて思ったりもしましたが、どうも新しいものを買うことよりも「粗大ゴミに出す」ことの方にものすごく引っかかってしまいました。

買うのにお金を払うのはいいのですが、捨てるのにお金をかけるのは嫌です。
しかもそれがエアロバイクを使えば使うほど短い期間で発生してしまいます。

私の性格上、そのうち乗るのが勿体無くなって結局使わなくなってしまうな~と、ダイエット器具がインテリアになってしまうというよくある未来が想像できてしまいました。

もう一つ気になったのが、意外と買ってから気づく人も多い「最大使用可能時間」です。
エアロバイクの構造によって違いますが、内部の発熱を冷ますために連続して使用できる時間を設定している製品が多くあります。

大人気のアルインコの「AF6200」も「AFB4614」も両方とも連続使用時間は30分となっています。
使用後は冷却のために1時間の休憩がエアロバイクに必要となります。

アルイコン製品のレビューで耐久性がよく挙げられるのは、この連続使用時間を知らないで長時間使っている人もいるからだと思います。
私は一度で使用できるのが30分しかないというところが非常にネックになり、アルインコ製のエアロバイクは断念しまし、結果エアロバイクaiに行き着く結果となりました。

エアロバイクaiは家庭用兼業務用として作られていますので、連続使用時間という設定がありません。
使用時間に制限がないエアロバイクは私が知る限りコナミ社のみです。
※計測表示が99分59秒までしか表示できませんので、表示上は100分が限界となります

そして業務用としても設置できるので、耐久力に関しても文句の付け所がありません。
マシンの限界よりも使用者の限界の方が先にきてしまいます。
こうした点からエアロバイクaiが購入候補としてかなり上位に来ました。

定価は17万だけど実際はもっと安い

購入候補になったとはいえ、さすがに17万も出すのは無理でした。
しかしamazonで調べてみるとなんと10万を切った価格で売っているではありませんか!
もちろん新品です。
中古ですと3万前後で取り扱っているお店もあります。

17万円の物が7万円以上も値引きされているとなると、価格マジックによってものすごくお買い得に見えてきてしまうんですよね。
10万円なら、毎日使えば一日100円だとして3年間。
それを家族で使うとすれば使う人数分で割れば……と考えていくと、長く使える物なら頑張って買ってみてもいい金額なのかな?と感じ、購入いたしました。

エアロバイクaiとai-exの違い

ai発売から8年の時を経てaiがリニューアルし、「エアロバイクai-ex」が2009年に誕生しました。

aiとの違いはコナミ社の多機能歩数系「e-walkeylife2」とUSB接続をしてデータ管理が可能になったことです。

それだけです。
エアロバイクとしての機能は全く同じです。

わざわざ付けるほどの機能だったのかはさておき、e-walkeylife2を持っていない方や、今後持つつもりもない方には全く無意味な機能になりますので、aiの方が価格的に安い場合はそちらの方が絶対お得です。

まとめると

本気で健康維持やダイエットを本気で考えている人向けのエアロバイクだと思います。
途中で投げ出してしまうような人は価格的に後悔します。

しかし長く使っていくつもりなら耐久性と性能からとてもよい買い物になります。
なので本気志向の方用だと思います。
それと……部屋の1畳分を占領されても困らない人。

本音レビュー

一日1時間程度の使用を始めてから1週間ほど経ったころ、体に一つの異変が起こり始めました。

汗を垂らしながらダラダラ漕いでいると、サドルに接している部分の骨、おそらく尾てい骨であろう場所にかなりの痛みを感じ始めました。
痛みは急に来たわけではなく予兆があり、一日一日蟻の門渡り部分に打撲のような痛みを感じ始め、ついにサドルに座るのが厳しい状況になりました。

またそれと同時に、長時間サドルに座っているとオ〇ンチンの先っぽの感覚が次第になくなっていきます。
サドルから降りると先っぽが痺れたような感覚に。

これらの症状は、蟻の門渡り部分掛かる上半身の全ての体重が、ちょうどサドルの硬い部分に一点集中ダイレクトに掛かることによって打撲状態になる事と、門渡り部分に体重が掛かることによって血管が圧迫され、血流が滞ってしまう事が原因だと考えられます。

長時間血流が止まることは神経の破壊や壊死に直結するため、このような症状が出たままサドルに座り続け事は大変危険です。

この様な状態を解消するために、サドルの上に座布団などを載せて使用してみたのですが、やはり根本的な解決には至りませんでした。
サドルに柔らかい物を載せるのではなく、サドル自体を実際の自転車のサドルに取り換えるなどの工夫が必要かと思います。

こういった経緯のため、10万以上も出して買ったのですが、半年も使わずただのインテリアになってしまいました。
近々売ろうと思っています。

欲しい方は6万前後でお譲りしますのでご連絡下さい。