鼻水は出ないのに鼻が詰まって息苦しくなる症状を改善してくれたのがSHARPの加湿空気清浄機『KC-B40-W』だった

風邪を引いたりしますと鼻水が出てきて鼻が詰まってしまいます。
そういう時は鼻をかむことで多少は鼻づまりが改善されたりもしますが、私の場合は風邪も引いてなければいくらかんでも鼻水も出ません。

でも鼻は詰まっているんです!
そして実際に鼻声になるし、鼻呼吸が出来なくなってしまいます。

この症状を改善するために購入したのがシャープ社の『KC-B40-W』です。鼻水の出ない鼻づまりと共に、KC-B40-Wのレビューをいたします。

建前レビュー

苦しい鼻づまりの症状

通常の鼻づまりと言えば鼻に鼻水が溜まって空気の通り道が塞がり、鼻呼吸が困難になってしまうものですが、私が悩んでいる鼻づまりはこれではありませんでした。
鼻水が溜まっての鼻詰まりなら、鼻を噛むことで一時的に解消するか、もしくは鼻水が出ている原因となる風邪や花粉症などの対策をすることができます。

しかし私の場合、鼻は詰まっている感覚はあるのですが、鼻水が出てきません。
いくら鼻をかんだとしても鼻水は出てこないのです。

それでも実際に鼻は詰まっているし、鼻声になるし、鼻呼吸が辛くなります。

この症状は年がら年中発症するわけではなく、季節なら冬だと頻繁に起こったり、室内で仕事をしているとなったり、寝るときになると急になったり…

でもお風呂に入っているときは全然問題なく呼吸できたりもします。

この症状でキツイのは寝るときです。
寝ようと思っても鼻呼吸が出来ないのでとても息苦しくなり、眠りつくことができなくなります。
鼻の通りをよくするために鼻を拡張するブリーズライトをして見たところ、確かに鼻通りは改善されました。

しかしそれに伴い今度は鼻の中が痛くなり始めました。
鼻の中が乾燥しすぎてパリパリになってしまったような痛みです。

もうこれは自分ではどうしようもないと思い病院へ行きました。

特にこれと言った病名は言われなかったものの、「ナゾネックス」という点鼻液を処方してもらえました。

しかしこれは使用には注意が必要で、「使えば鼻づまりは改善されるが使い続けるとむしろ鼻づまりになってしまう」という諸刃の剣と説明されました。

先生からの注意を元に、本当に寝苦しいときだけ使うことにして何週間か過ごしました。しかし、ナゾネックスを使っても一時的な効果しかなく、すぐに鼻づまり感覚が再発してしまいました。

これはマズイ。
こんな鼻じゃ生き難い世界になってしまう!

そう感じ、自分で色々調べてみることにしました。

鼻づまりの原因は乾燥だった!!

そもそも何で鼻水がないのに鼻が詰まっているのか。
よくよく自分の鼻の感覚を解析してみると、なんだか鼻の中が乾燥しているような感覚に襲われています。

そしてイメージとしては鼻水が乾燥してかさぶたの様になっていて、それが鼻の通り道を塞いで詰まっているのではないか。

そう思い、鼻の乾燥について調べていくと…出てきました。

『乾燥性鼻炎』

ドライノーズなんていうオシャレな呼び方もあるそうですが、私の症状とほぼ一致。
私のこの鼻づまりは乾燥性鼻炎だったんだ!

そしてこの症状の原因となるのは文字の通り「乾燥」でした。

だから冬場に症状がでやすく、お風呂場では治ってしまうのですね。

乾燥性鼻炎の対策

原因さえわかってしまえば対策の仕方も分かってきます。
病気ではないのでもうナゾネックスを使う必要もありません。

乾燥性鼻炎の原因は単純に乾燥なのですから、鼻を乾燥させなければいいだけの事。

職場や外出はマスクをすることである程度の湿度を保てるます。
でも私はあまりマスクをするのが好きではないので、特に自宅や寝るときなどはマスクを外していたい。

そうなると部屋の湿度を上げることが必要となります。

湿度を上げるといえば…加湿器ですね。
特に冬場なんかは加湿器によって部屋の湿度を上げれば、乾燥性鼻炎だけでなくインフルエンザなんかのウィルス性の病気にもかかり難くなります。

加湿器を選ぶことに

決めたら実行あるのみ!
どんな加湿器にしようか色々調査を始めました。

すると加湿器って大きく分けると3種類の方式があることがわかりました。
自動で霧吹きで水をシュッシュしてくれる程度の機能かと思っていたのですが、世間知らずとはこのことでした。

加湿器の方式

細かく分けると3種類以上になるのですが、基本は以下の3種類。

1.スチーム式
2.超音波式
3.気化式

さらっとそれぞれの特徴を書きます。

スチーム式

イメージとしては昔ながらのやかんが上の置けるタイプのストーブです。
やかんに水を入れておけば水がストーブで暖められて水蒸気となり、部屋の湿度が上がります。

これと同じで、加湿器に入れた水を温めて水蒸気を出し、部屋の湿度を上昇させます。
スチーム式のポイントは、水を沸かすため殺菌された水蒸気が出て衛生的ですがお湯を沸かしている分電気代が掛かってしまいます。
さらにお湯にしているため、お子さんがいるお宅では設置場所に注意しなければなりません。
さらに部屋の温度が若干上昇しますので、冬場のみの使用だとちょっとうれしいかもしれません。

超音波式

イメージは霧吹きです。
超音波によって水をチョー細かく砕き、それをファンによって放出します。

スチーム式のような過熱をしないので電気代はお安いですが、その反面水をそのまま噴出しているだけなので殺菌を帯びた水だとそのまま菌を撒き散らします。
もう一つ悪いことに、使用している部屋の湿度が高くなってくると、撒き散らした水滴が蒸発できずにその場に落ちます。
…つまり加湿器の周りに水溜りができてしまいます。

電気代以外あまりいいところがないせいなのか、最近ではこの方式は下火になっている模様です。

気化式

これのイメージは洗濯物の部屋干しです。
水をフィルターにしみこませてファンによって風をあてます。
すると少しずつ蒸発する水が部屋の湿度を上げていきます。

水を蒸発させているので菌の問題は少なくなります。
しかしフィルターを水に漬けますので、フィルターにカビが生えてしまったらそのカビを撒き散らす危険はあります。
また、定期的なフィルター交換も必要になります。

冬場に使うことが多くなると思いますが、加湿するときは送風も同時に行われますので室温が下がります。
一方、電気代は少なくて済みます。

一番良い方式は

どの方式も一長一短あります。
それぞれのご家庭の事情もありますのでどれが一番かなんていうことは決めることは出来ないと思いますが、私は気化式が一番だと思います!!

理由は電気代が安いことと、水の菌を飛ばさないこと。

電気代が多く掛かるものだと電気代を気にしてしまって使うのを控えてしまいます。使うために購入するのに、使うことを控えてしまうなんて本末転倒なのでスチーム式は却下。

電気代は安いけど水浸しになるのはやだし、菌も撒き散らせたくないので超音波式も却下。

ある意味消去法でもありますね。

気化式のデメリット部分は定期的に掃除することで解消できますので気化式がベストだと思いました。

加湿機能付きの空気清浄機

加湿方式は気化式に決定いたしました。
ではいざ加湿器を探してみると、加湿機能のついた空気清浄機が色々な会社から発売されているのが目に付きました。

そういえば我が家には加湿器はもちろんですが、空気清浄機なんて上品な家電は持ち合わせておりません。

私が普段生活している部屋にはデスクトップパソコンがあるのですが、同じ部屋で布団を引いて寝ています。
これがいけなかったのか、パソコンがかなりホコリを吸い取っていまして、パソコン内のファンが動かなくなってしまう自体になっていました。

ということはつまり…

加湿器は鼻のために必要だけど、それと同じくらい空気清浄機も必要なんだ!
という結論に至りました。

代表的な加湿空気清浄機はシャープ、ダイキン、パナソニックの製品が3大加湿空気清浄機という感じで、シャープにはプラズマクラスターが、ダイキンにはストリーマ技術、パナソニックにはナノイーがそれぞれあります。

それぞれに特徴があるようですが、研究所で綿密にデータを測るならともかく一般人が一般的な使い方をするにあたって、3社での性能の差は特にわかりません。
どれを選んでも同じような効果が得られますので、選ぶにあたって一番ポイントにするべきはその形状にあると思われます。

決して小さい家電ではありませんので、部屋のコーディネートを崩さないように加湿清浄機を選ぶのがいいと思います。

KC-B40を購入

結果、私は2012年12月にシャープの加湿空気清浄機『KC-B40』を選びました。
なんだかよく理論的なことや実際の効果はわかりませんが、プラズマクラスターってよくCMでやってるし、名前がカッコイイし!

この機種にした理由は、発売してまもなくの時期で旧製品と値段が変わらなかったので、なら新しく出たほうが良い商品のはずだ!ということでKC-B40に決定。

使ってみた

お風呂場でタンクに水を入れて電源ポチっと。

KC-B40の吸気口は背面にあり、ここから空気を吸い取ります。

背面から取り込まれた空気は、前面上部と背面上部にある吹出口から綺麗な空気となり排出します。

運転中は上面パネルが青く光ります。

運転形態は「空気清浄」「加湿空気清浄」「プラズマクラスターシャワー」の3種類。 プラズマクラスターシャワー運転では、通常運転時もよりも1.5倍のプラズマクラスターイオンを出すそうです。

動作音

通常動作はいたって静かです。 テレビなどをつけていると、動作しているのかどうか分からなくなる程度の音です。臭いなどが発生して頑張り始めると若干扇風機程度の音が発生します。 また、プラズマクラスターシャワーモードにするとこちらも扇風機と同じくらいの音がしますが、このモードは常時使うためのモードではなく帰宅時の花粉対策や料理後の臭い取りなどの緊急モードなどで特に問題にはなりません。

加湿によって乾燥性鼻炎は…

KC-B40によって部屋の湿度は常時50%以上を維持されました。 乾燥性鼻炎に悩まされていた私が湿度50%以上の部屋で過ごした結果… 鼻が詰まることがなくなりました!! この効果を期待して購入しただけに、まさに願ったり叶ったりの結果でありました。

空気清浄の効果は…

空気を綺麗してくれているかどうかは実感できるほどのものはありません。 元々くさい部屋ではないと思いながら生活をしてたので、くさくない部屋をいくら綺麗な空気にしても違いはよくわかりません。 しかし1週間も常時運転していると、背面の吸気口のフィルターに結構な量のホコリが付着しています。 少なくともこれが目に見える形での空気清浄の結果ということでしょうか。 余談ではありますが、就寝中に布団の中でオナラをしました。 数秒後、KC-B40君の3段階でお知らせしてくれるきれいモニターが赤に変化し、急速に空気を清浄し始めました。 失礼しちゃうわ。

給水タイミング

加湿器で面倒となるのが給水。 頻繁に使用しているとその分給水回数も多くなり、それが面倒になってきます。 しかし水も長く放置していると腐るので、頻繁にある給水が悪いことかというとそうとも言い切れないジレンマがあります。 KC-B40の場合はタンクに3リットルの水が入り、冬場常時運転で2日に1回の給水でした。 これが多いのか少ないのかよくわかりませんが、水道水の賞味期限は3日ということなので、2日で使い切っている分には雑菌の繁殖は大丈夫なラインだろうと思います。

メンテナンス

綺麗な水を使っていても、少しずつですが機械の中身には水垢が付着していきますので定期的に清掃が必要になります。 1ヵ月を目安に内部フィルターを掃除機で吸ったり

水が溜まるトレーを外して洗ったりこういったメンテが推奨されています。

私の場合は上記に加えて給水時にタンクを軽く水洗いしたり、週1で背面のホコリを掃除機で吸ったりしています。

本音レビュー

清浄された空気から生乾きの臭いが…!!

連続運転を続けてしばらくたったある日のこと。 どうも部屋の中の空気がにおいます。 そのにおいは洗濯物が生乾きになった時のにおいや、雑巾のにおいに非常に似ていました。 空気清浄機をかけているのに、なんでこの部屋だけこんなにくさいんだ!! と、KC-B40の性能はこの程度なのか…などと少しの怒りと落胆につつまれました。 しかし気を落としていてもにおいが消えるわけではないので、何が原因なのかを調査していくと… なんと、KC-B40の吹出口からでている清浄されたはずの空気がにおうではありませんか!! これには非常に驚きました。 空気清浄機なのにくさい空気を空気清浄機が排出していたんです。 ぇ?なに?くさいの出して、くさいの吸って…自給自足?

においの原因は「モラクセラ菌」

色々調べた結果、モラクセラ菌というのがこのにおいを発する原因となっていることがわかりました。 正確にはモラクセラ菌が出す排泄物がチョーくさい。 生乾きのにおいが発生しているポイントは、中のフィルターです。 気化式はこのフィルターに水分を吸わせ、ファンをあてて水分を蒸発させて湿度を上げる構造です。 やはりどうしてもにおいが発生しやすい構造なのです。 この嫌なにおいのなくすためにはフィルターをクエン酸で約2時間ほど漬け洗いする必要があります。今回使用したのは株式会社丹羽久の「クエン酸(内容量:300g)」定価:432円。マツキヨで300円くらいで売っていました。

これにより臭いだけでなく、水道水によるミネラルなどの白いよごれも一緒に落とすことができます。 バスタブにお水を張ってクエン酸投入。

2時間後、しっかり水洗いをすればにおいは綺麗になりますが、これだけではまだ充分とはいえません。 洗い終わったフィルターを今度はプラズマクラスターで乾燥させます。

プラズマクラスターは生乾き臭の原因であるモラクセラ菌を除菌するという効果が実験によって証明されています。 なのでプラズマクラスターによって完全にモラクセラ菌を除菌してあげます。 これでしばらくは大丈夫です。

まとめると

一番の目的であった乾燥性鼻炎の症状は見事に解決されました。 もし同じ症状で悩んでいるのであれば加湿器を試してみるとあっさり解決できるかもしれません。 気化式のタイプはモラクセラ菌との戦いがつき物なので、その都度掃除をしてあげてください。 KC-B40は加湿フィルターは10年に1度、集塵フィルターは5年に1度、タンクのイオンカートリッジは1年に一度のの交換が目安となっています。 それぞれの値段は以下の通り。電気代の安さも加味するとKC-B40のコスパはとても優秀だと思います。 本体価格も私が買った当時は2万以上しましたが、2014年8月現在では13,800円で販売しているお店もあり、とてもお手ごろな値段になっています。 花粉対策には効果がありますが、最近何かと話題のPM2.5。 これに対応しているフィルターを「HEPAフィルター」というそうですが、KC-B40は残念ながらHEPAフィルターは採用されていません。 PM2.5対策をお考えの場合は上位機種のHEPAフィルターを採用している機種を選ぶのがいいかもしれません。